よくあるご質問

Q. なぜ溶接材料メーカーが光ファイバケーブルを作っているのですか?


A. 溶接材料の製造技術を利用した新規事業として生まれました。

 

1984年頃、旧)日鐵溶接工業では新たな柱となる新規事業の検討をしていました。そのなかの一つに、溶接材料の製造技術(金属管にフラックスという粉を入れる)を応用して、当時折れやすく問題を抱えていた光ファイバを『細径金属管に入れて保護できないか?』という案が浮上し、開発が始まりました。 大きな鉄ボビン(直径約2m)に細径金属管(直径約2ミリ、最長2000m)を巻きつけ、上下と回転方向に細かい振動を与え、髪の毛程の光ファイバを入れる実験は試行錯誤の連続でした。

その頃、東京都において下水道管を利用して光ファイバ通信網を普及させる計画が浮上。耐水性や耐久性、特にネズミなどによる咬害にも耐えられる強固な光ケーブルが求められ、様々な試験をクリアして細径金属管に入れた光ファイバが初めて採用されました。そして1990年に、『電線並みに扱えるタフな光ケーブル』を開発コンセプトとして金属管光ファイバケーブル『ピコループ』は誕生しました。

Q. 電線ケーブルと同一ラックに敷設できますか?


A. そのまま敷設しても問題ありません。

 

一般の光ケーブルは電線ケーブルなど他のケーブルと同一ラックに敷設する場合、損失の増加や断線を防ぐため保護管工事などが必要になります。ピコケーブル、ピコフレキは、光ファイバを金属管で保護しているため、そのままで電線ケーブルなどと同一ラックに敷設することができるため、トータルコストを下げることができます。

Q. 光ケーブルの鳥獣被害(ネズミ、クマゼミ、リス、カラスなど)に困っています。


A. 鳥獣害対策は必要ありません。

 

一般の光ケーブルの場合、鳥獣によりケーブルを噛まれて光ファイバを断線することがあります。そして、それを防止するためには別途対策が必要になります。ピコケーブル、ピコフレキは、光ファイバを金属管で保護しており、たとえ外皮が噛まれても金属管で守られた光ファイバは断線することはないため、格別の鳥獣害対策などは必要ありません。 画像は「ネズミでの実験」です。クリックすると拡大します。

Q.光ケーブルを結束バンド(インシュロック)で固定したいのですが断線が心配です。


A. 結束バンド(インシュロック)で強固に締め付けても問題ありません。

 

一般の光ファイバケーブルの場合、束線の際は、スポンジ、ゴム板などの緩衝材を介して結束バンドなどで動かないように固定しますが、締め付け過ぎると損失増加や断線に繋がります。ピコケーブル、ピコフレキとも金属管で光ファイバを保護しているため、結束バンドで強固に固定しても光ファイバに影響はありません。

Q. 光コネクタ首下部で断線して困っています。


光コネクタ首下部では応力が集中するため、一般の光ケーブルでは断線する心配があります。フレキシビリティに優れたピコフレキは、光コネクタ首下部で強固に固定されているので光ファイバに応力は発生せず、通信不良や断線の心配はありません。 画像は「ピコフレキ繰り返し曲げ試験結果」です。クリックすると拡大します。